精油は、どんな時にも、どこにでも、同じように浸透しま…せん。

前回、精油の皮膚への浸透について、お話ししました。今回は、その皮膚への浸透に影響を与えることについて、お話ししたいと思います。

先ずは皮膚のコンディションに因ることです。

皮膚が体のバリアになっていることからもわかるように、表皮がケガや病気などで壊れている場合と、健全な場合では、精油の浸透にも差がでます。精油は壊れた皮膚に、早く浸透します。傷口に沁みるということですね。

塗布する部位でも浸透の加減は変わってきます。健康な皮膚でも角質の厚みによって差が出てくるということです。耳の後ろ、瞼、腕の内側など、触ってみたときに皮膚の薄さを感じられる場所は浸透しやすく、それに比べると手や足はよくありません。さらに脂肪組織の多いお尻やお腹などへの浸透は手や足よりよくありません。脂肪層で精油が滞留する傾向があることが知られています。

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脂肪も必要だから存在しているわけです。…ね?

脂腺(皮膚の内部にあり、主に皮脂を分泌する腺)や汗腺(皮膚にある汗を分泌する腺)の有無でも差があります。脂腺や汗腺が多くある皮膚の真皮層への浸透は比較的簡単なようです。なぜなら、脂腺や汗腺は真皮層に皮脂や汗を作る器官があり、真皮層を貫いて表皮にそれらを分泌する穴を開口しています。精油はこの腺を伝わって真皮層にたどり着くことができるのです。さらに、皮脂や汗を作る器官の周りには、毛細血管が絡むようにあるので、精油は血液循環に入り込みやすいのです。

塗布する「モノ」に因っても浸透加減は違ってきます。

一つは「精油の分子の大きさ」です。精油の分子が小さいほど透過の速度は速くなります。精油の分子が小さい、ということは、揮発性が高いということ、精油の揮発する速さや持続時間を表した「ノート」のなかで、「トップノート」に分類される精油のことです。オレンジやティーツリー、ペパーミント、ユーカリなど、主に葉や花、柑橘類の植物からとる精油です。

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レモンの精油は敏感肌の方には要注意です。しみたり、痛みを感じることも。

精油の分子が大きいほど浸透の速度は遅くなります。精油の分子が大きい精油とは、揮発性が低い精油、「ベースノート」に分類される精油です。サンダルウッドやベンゾイン、ミルラなど、木や根、樹液からとれる精油です。

サンダルウッド:日本語では白檀(びゃくだん)。精神とスピリットに働きかける香りで、昔から寺院などで祈りの為に焚かれてきました。いわゆるお線香の香りです。

サンダルウッド:日本語では白檀(びゃくだん)。精神とスピリットに働きかける香りで、昔から寺院などで祈りの為に焚かれてきました。いわゆるお線香の香りです。

キャリアオイルの粘性の違いも浸透に影響します。オリーブオイルやスイートアーモンドオイルなどの粘性の高いオイルはゆっくり皮膚に浸透します。亜麻仁油などの粘性の低いオイルは、それに比べて早く浸透します。この違いがブレンドされた精油の浸透速度に影響を与えます

どこに使うのか、目的別に何を選ぶのか、重要なポイントになりますね。

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亜麻仁油:亜麻の種子からとれます。美容と健康、脳にも良いと注目度の高い油です。

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